『ヒトラーのための虐殺会議』(Die Wannseekonferenz)
2022年・ドイツ 監督/マッティ・ゲショネック
出演/フィリップ・ホフマイヤー/ヨハネス・アルマイヤー/マキシミリアン・ブリュックナー
1942年1月20日正午、ドイツ・ベルリンのヴァンゼー湖畔にある大邸宅にて、ナチス親衛隊と各事務次官が国家保安部代表のラインハルト・ハイドリヒに招かれ、高官15人と秘書1名による会議が開かれた。議題は「ユダヤ人問題の最終的解決」について。「最終的解決」とはヨーロッパにおける1,100万ものユダヤ人を計画的に駆除する、つまり抹殺することを意味するコード名だった。(Filmarksより) おぞましい。
『バッド・デイ・ドライブ』(Retribution)
2023年・アメリカ/イギリス/フランス 監督/ニムロッド・アーントル
出演/リーアム・ニーソン/ノーマ・ドゥメズウェニ/リリー・アスペル/ジャック・チャンピオン
自分の車に爆弾を仕掛けられた。しかも席を立つと自動的に爆発するんだ、と。仕掛けられた張本人にも世間から恨まれる投資の仕事をしていた。状況設定がいくら何でも、と思わせる。こんな経験をすることのある人はいないだろう。主人公や周りの人に投影できないストーリー・映像に世間離れした雰囲気が。
『フォードvsフェラーリ』(Ford v Ferrari、Le Mans 66)
2019年・アメリカ 監督/ジェームズ・マンゴールド
出演/マット・デイモン/クリスチャン・ベール/ジョン・バーンサル/カトリーナ・バルフ
この題名にまったく興味を示さなかったが、Amazonプライムで観たい映画が見つからず仕方なく観始まった。いきなりマット・デイモンの顔が見えて驚いた。途中休憩で上映時間がゆうに2時間を超えることにも驚いた。偽レース・ファンとしてはちょっと興味がある中身だった。フジテレビが元気なころは深夜のF1中継をいつも観ていた。子供たちに本物の鈴鹿F1レースを体験させられたことが今でも嬉しい。セナとプロストが第一コーナーでいきなり接触レースアウトした現場にいられたことも嬉しいことのひとつ。
『イエスタデイ』(Yesterday)
2019年・イギリス 監督/ダニー・ボイル
出演/ヒメーシュ・パテル/リリー・ジェームズ/ジョエル・フライ/エド・シーラン/ケイト・マッキノン
そう、あのビートルズのイエスタデイだ。世界規模で瞬間的な停電が起こり、主人公は交通事故に遭う。昏睡状態から目を覚ますと、この世には史上最も有名なバンド、ザ・ビートルズが存在していなかったことになっていることに気が付く。コカ・コーラもなくペプシ・コーラしかなかった。主人公は知っているビートルズの曲を自分の作詞・作曲のように発表し一躍超売れっ子となるのだった。時代の経過は同じでも違う層の世界にトリップしてしまったようだ。この発想が見事におもしろい。
『恋するベーカリー』(It's Complicated)
2009年・アメリカ 監督/ナンシー・マイヤーズ
出演/メリル・ストリープ/スティーヴ・マーティン/アレック・ボールドウィン/ハンター・パリッシュ
離婚して10年、『ニューヨーク・タイムズ』に全米No.1の評価を受けたベーカリーの経営者であり、3人の子供を女手ひとつで育て長女が結婚する年頃になった。元夫は離婚の原因ともなった若い女と暮らしている。再び急接近してきた元夫の誘いに不覚にものってしまった主人公を不思議な目で見る子供たちがいた。離婚から10年か~!! 自分の場合も同じような期間なのかなぁ、と思い出そうとしたがよく分からないのが実情。どうなのだろう? 映画の中の二人よりもだいぶ歳をくっているのが幸いなのか、恋慕の情は湧いて来ない。嫌いではないことは確かだが、もう昔のこととしか。
『テイキング・サイド ヒトラーに翻弄された指揮者』(Taking Sides)
2001年・イギリス/フランス/ドイツ/オーストリア/ハンガリー 監督/サボー・イシュトヴァーン
出演/ステラン・スカルスガルド/ハーヴェイ・カイテル/モーリッツ・ブライブトロイ/オレーグ・タバコフ
ヴィルヘルム・フルトヴェングラーは1933年ベルリン国立歌劇場でワーグナーの「マイスタージンガー」を指揮した際、首相ヒトラーと握手している写真を撮影される。この著名な指揮者をもナチの一員ではなかったのかと戦勝連合軍は疑っている。彼の意識し過ぎるくらいのナチへの犯行行動の裏に隠されたものを暴こうとする尋問は無情だ。ナチものは永遠に終わらない。いろいろな切り口から切り刻んでいく様は日本軍の所業を悪と決めつけた映画とは違いが大き過ぎる。
『DOGMAN ドッグマン』(DogMan)
2023年・フランス/アメリカ 監督/リュック・ベッソン
出演/ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ/クリストファー・デナム/マリサ・ベレンソン/マイケル・ガーザ
際どい内容だったがそれなりにおもしろかった。名だたる監督の名前を見て、さもありなんと思える。父親と兄に相当痛めつけられた少年時代。犬小屋で寝起きする生活から逃れることは出来たが、犬たちとの奇妙な友情、主従関係が不思議だ。あれほどまでに信じられる主人、人間の存在があれば犬たちも幸せだろう。こういう映画を観終わった後の時間はちょっとばかり映画に支配された自分が残骸として横たわっている。
『イマジナリー・ヒーロー』(Imaginary Heroes)
2004年・アメリカ/ドイツ/ベルギー 監督/ダン・ハリス
出演/シガニー・ウィーバー/エミール・ハーシュ/ジェフ・ダニエルズ/ミシェル・ウィリアムズ
将来有望な競泳選手だった長兄の自死が家族のひとりひとりに大きな影を落とす。家族の形態は家族の数だけ存在する。家族を構成する個々の心のうちも同じだ。立ち直れないのは分かるが、現実社会はものともせずに回っている。父親も母親も弟も永遠に終わりのない人生が始まってしまったのかもしれない。
『ビリーブ 未来への大逆転』(On the Basis of Sex)
2018年・アメリカ 監督/ミミ・レダー
出演/フェリシティ・ジョーンズ/アーミー・ハマー/ジャスティン・セロー/キャシー・ベイツ